FIXED CONTAINED

若手作家たちのグループ展

天王洲アイルTERRADA ART COMPLEXにあるKOTARO NUKAGAギャラリーにて6月29日まで松山智一のキュレーションによるグループ展「FIXED CONTAINED」が開催中だ。アメリカをベースに現代を疾走する7人のアーティストの作品を展示するということでとても興味深かった。現代アートという手法で7人の作家たちが紡ぎ出すのは文化的な背景や社会的問題など様々な情報を抽出して編み直す作業(FIXED)とも言える。それは密度の高い器(CONTAINED)の様にさまざまな現実と非現実を見るものに語りかける。この複雑な世界を再提示する中で過去から続く流れの中の現在という位置を考えさせてくれるのだ。このキュレーションされた若手作家たちのグループ展「FIXED CONTAINED」はとても質の高い作品と表現力でとても見ごたえがあった。

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Tomokazu Matsuyamaの作品。素晴らしい完成度の作品だ。

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シカゴ出身の作家、Tony Matelliの作品は時間や陳腐さなどを表現。

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ドミニカ生まれのFirelei Baezはサンディエゴを拠点に活動する作家。

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Inka Essenhighの絵画作品は非常に幻想的な感じがする。

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Carlos Rolonは様々なメディアを駆使して美しい作品を作る。

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この作家Brian Alfredの作品は以前見たことがあった好きな作品だ。

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違ったタイプのCarlos Rolonの作品では華々しい金色が使われる。

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Tony Matelliの他の作品。大きめの像にメロンが乗っている?

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Brian Alfredの他の作品。凄くシンプルで力のある絵だと思う。

Tom Sachs

トム・サックスが同時開催中!

4月20日より東京オペラシティーアートギャラリーにてトム・サックスの展覧会「Tom Sachs TEA CEREMONY」が開催されているが今回はこの展覧会以外にも六本木の小山登美夫ギャラリーでの展覧会、駒込にあるIndoctraination Centerでの展示、そして原宿のBEAMSではポップアップショップも開催されるとあって今東京でトム・サックスが同時開催中!なのだ。トム・サックスは既製品を使って様々なものを作り出す。そこには政治や宗教、モラルやカルチャーを皮肉ったメッセージ性が絶えず感じられるがなんとなくユーモアのある手作り感満載の作品がそれをさらっと許してしまうという感じの作家だと思う。しかしその昔に実弾を使った鉄砲の様なオブジェの展示をニューヨークで行いそのギャラリーのオーナーのメアリー・ブーンが逮捕されて留置所で一晩過ごしたなんてこともあった何かとお騒がせな作家だ。

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侍の兜を思わせるオブジェだがホウキとか使ってて面白い。

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ペンチなどを使って作った伊勢海老。超絶技巧を模倣してるのか。

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なんか可愛らしい感じがするが多分犬小屋だろうか。

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飛行機のトイレを再現している様だ。建設素材など多用する。

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なんか色々とごちゃごちゃ取り付けられた装置?

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ここからは小山登美夫ギャラリーでの展示。スプレーのブランド。

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NASAの茶碗?ご丁寧に金継ぎまでしてあります。

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アメリカの国旗はトムの作品によく出てくる。愛国心を皮肉る。

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シャネルのマークがついたお香の壺?ブランド崇拝を皮肉る。

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多分ほとんどの素材は廃棄物や工事現場のゴミの様なもの。

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これもなんか怪しい雰囲気のするセットの何かである。

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宇宙やNASAはトムの作品に頻繁に登場するテーマである。

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日本のウィスキーやNASA茶碗などが入る合衆国ボックス。

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ユニークなオブジェが整然と並ぶ小山登美夫での展示風景。

DIGITAL OBJECTS

山口真人さんの個展

4月24日までTURNER GALLERYにて山口真人さんの個展「DIGITAL OBJECTS」が開催されているので見に行ってきた。山口さんとはとあるご縁でご紹介いただき何回かオフィス兼制作スタジオにお邪魔させてもらい作品や制作風景など見させていただいた。プログラミングによって一定量の絵の具をプログラム通りの場所に噴射する機械を開発して描かれる絵画は人間のプログラミングと機械の作業によって生まれる。プログラミングのセンスは人間だが機械による制作は予測不可能な部分もあって結果として予想外の面白い作品が出来上がる。人間と機械、西洋と東洋といった存在を融合させ多元的な世界を表現するというのがコンセプトだという。山口さんのこの新しい試みは進化を続けているので今後も楽しみだ。

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機械によってプログラミング通りに無数の絵の具が噴射される。

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今回は色も鮮やかな作品もあってより洗練された感じがした。

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近くではわからないが離れるとイメージが浮き上がる様に現れる。

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人間のプログラミングと機械の融合だが絵画は絵の具で描かれる。

MODERN WORKS

新しい家具屋

お仕事をお手伝いしているインテリアブランドのFrancfrancが新しい家具屋をオープンしてレセプションが開催された。MODERN WORKSと名付けられたこの新しいブランドは表参道にオープンして次は横浜にもオープンする。最近のFrancfrancは女性の一人暮らしを応援するブランドの方向にシフトして行ったのだが創業からFrancfrancを支持する顧客の方々から「最近のFrancfrancは女性的すぎる」「家具よりも雑貨のイメージが強い」などの声があった。また社内でも今ある様々な家具のブランドにない上質で洗練されなおかつ手の届きやすい価格帯の家具をやりたいとの声が上がったためこの新しいブランドが誕生することになった。「デザイン・クオリティー・プライス」のバランスで納得してもらえる家具を提供できるのがMODERN WORKSなのだ。

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倉庫の様な広い建物の中に洗練されたインテリアと雑貨が並ぶ。

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大盛況のオープニングレセプション風景。今後が楽しみだ。

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女性っぽくないデザイン性を意識した商品のラインナップ。

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カラフルな商品やアートなども多数揃えている。

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ダイニングテーブルでも価格は10万円前後と手が出やすい価格帯。

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デザイン性の優れた椅子も多数ある。価格も3万以下のものが多い。

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アートも色々と取り揃えていて価格もリーズナブルなので買いやすい。

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広々とした店内に絨毯やクッションなどが沢山ある。

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店内奥ではビンテージのマルセデスも展示販売している。

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スーパーカーも何台か展示販売していた。凄い車!

Bear Nature

実物大の熊

神宮前にあるギャラリーGallery38にてステファニー・クエールの展覧会「Bear Nature」が6月15日まで開催されている。英国マン島生まれの作家はロイヤル・カレッジ・オブ・アートで彫刻学修士課程を終了したのち現在は生まれ育ったマン島を拠点に制作を続けている。自然豊かな農場で働き生活しながら自然の持つ多くの力に囲まれて制作のインスピレーションを得ているという。2年ぶりの展覧会では「クマ」に焦点を当て様々な熊の姿を力強く作り上げているがギャラリーにはなんと実物大の熊が粘土で作られて登場し驚かせられる。展覧会が終わったら壊されてしまうという3頭の熊の作品を是非見に行って欲しい素晴らしい展覧会だ。

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白い土で作られた熊の立像。荒々しく力強いが優しい感じだ。

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歩く熊の姿を作り上げた作品もとてもよく特徴を捉えている。

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熊の毛皮を被った女性の立像。粘土の盛り上がりが素晴らしい。

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この展覧会のためにギャラリーに作られた実物大の粘土の熊。

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かなりの量の粘土を用いて作られた熊は迫力十分。

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よく見るととても可愛い顔の表情をしているのがわかる。

Sea Both Sides

2人展

渋谷ヒカリエにある小山登美夫ギャラリーにて4月22日まで開催中の伊藤彩とリチャード・ゴーマンの2人展「Sea Both Sides」を見てきた。違ったタイプの作品を作る二人の作家だがそれぞれの作品にリスペクトを抱いているという。またお互いが海の近くに住んでいるとう共通点などもあって今回開催することになったこのユニークな2人展ではリチャード・ゴーマンの作品を見た伊藤彩がそれに触発されながら自分の作品を作るという面白い制作工程で完成した。そのため二人の作品はそれぞれ隣同士で展示され違った作風の作品が独立して輝きつつも互いに作用し合う絶妙な効果も発揮している。リチャード・ゴーマンのシンプルな色と形は奥深く伊藤彩の絵の色彩感覚は抜群である上に面白いアイデアと発想の企画展だと思ったのでオススメします。

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伊藤彩の絵の色彩の面白さ、美しさは格別だ。

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リチャード・ゴーマンのシンプルなフォルムと色の組み合わせは奥深い。

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それぞれの作品単体でも見応えがあるが対比させても面白い。

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伊藤彩はまずジオラマを作って撮影した写真を元に絵を描く。

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リチャード・ゴーマンの展覧会は6月2日まで茅ヶ崎市美術館でも開催中。

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伊藤彩がジオラマに使った人形オブジェなども展示していた。

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ジオラマに使われた様々な人形オブジェたちが可愛い。

OKETA COLLECTION

素晴らしいコレクション

表参道のスパイラルホールにて現代アートのコレクターである桶田俊二・聖子夫妻のコレクション展「OKETA COLLECTION: LOVE @ FIRST SIGHTが開催されている。骨董のコレクションからスタートして草間彌生の作品との出会いから現代アートに魅せられた桶田夫妻のコレクションを一般に公開する初の展覧会だ。このご夫妻、よくアートフェアやギャラリーのオープニングで見かけるがいつもお二人で熱心に現代アートを見て回っている。お二人が集めるのは「一目惚れ=Love at First Sight」した作品だが草間彌生村上隆といった大御所的日本の現代アーティストに始まり最近注目を集めた五木田智央やアメリカのアートシーンで重要なジョージ・コンドやジョナス・ウッドといった作家、またこちらも大人気のKAWSなどもコレクションしている。Mr.や MADSAKI、空山基といったユニークな作家の作品もあって様々な「一目惚れ」が会場を埋め尽くす。なんといっても素晴らしいのはコレクションしている作品の趣味がいいことと作品自体が非常に価値のある作品ばかりをコレクションしている点だと思う。草間彌生も大型のカボチャだったり村上隆もかなり大きなフラワーの絵画だし五木田智央の絵も大きい。ジョージ・コンドの絵もすごくいいのをコレクションしている。いい作品をコレクションする大切なポイントはいかにもその作家らしい代表的なイメージが描かれているような作品を選ぶことだと思うのでそういう意味で非常に価値のあるコレクションである。たくさんの素晴らしい現代アートはアートの今を感じさせてくれるのは間違いないので是非見て欲しい。

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入り口で出迎えてくれるのはダニエル・アーシャムの作品。

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Mr.の立体作品もあった。すごくクオリティーが高いと思う。

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トッド.ジェームスの絵画作品。いい作家の作品を持っている。

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こちらはMr.の絵画作品。Mr.の作品の中でも特に良い一つだ。

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若手作家の佃弘樹の大きな作品もコレクションしている。

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エリック.パーカーの大きな絵画作品。趣味のいい作品である。

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草間彌生のちょっと前の立体作品もあった。重要な作品だ。

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「一目惚れ」のきっかけになった草間彌生の巨大なカボチャ。

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ジョイス・ペサントの力強いペインティング作品もあった。

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2008年作の五木田智央の絵画作品。世界的ブレイク前の作品だ。

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空山基の立体作品もコレクションしている。趣味は幅広い。

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ヴァージル・アブローの近年の作品もコレクションしていた。

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人気のジョージ・コンドの作品だがとてもいい作品を選んでいる。

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KAWSの作品も凄くいいやつを選んでいてかなり鋭いチョイス。

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ジョナス・ウッドに関しては父親を描いた貴重な絵を持っている。

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村上隆もいかにも彼らしい作品を持っている。2018年の作。