ギャラリーコレクション展2

様々な作風の力作

渋谷のヒカリエにある小山登美夫ギャラリーでコレクション展が開催されているが六本木のギャラリーでも開催中でこちらもやっと見に行けた。目利きとして尊敬する小山さんだけに六本木のグループ展も力作揃いである。ヴァルダ・カイヴァーノ、川島秀明、大野智史、トム・サックス、染谷悠子、サイトウマコト、菅木志雄、杉戸洋などなど様々な作風の作家の力作が展示されている。

 

会議室にも作品あります

グループ展の面白いところはそれぞれに違った作家の作品が展示されている空間での作品同士の関係性というか独特の雰囲気だと思う。個展とは違ってまったく個性の違う作品が集うので自ずとユニークな関係性が同じ空間に存在する作品同士に生じるような気がする。ギャラリーには普段はドアが閉まっているが作品が展示されている会議室もあるのでギャラリーの人に尋ねて見せてもらうと良いと思う。

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かなり大きめの作品は絵画なのかオブジェなのか?かなり大胆。

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三宅信太郎氏の作品は可愛らしいロバの彫刻だ。

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どうやって描いたのかまったく分からないサイトウマコトの作品。

ガラスの生命体

透き通る生き物

銀座のポーラミュージアムにて2月26日まで開催されている青木美歌の展覧会「あなたに続く森」を見た。ずっと行きたいなと思っていたので遂に行けて良かった。そして予想以上の素晴らしい展覧会だった。繊細で透明なガラスを自在に操り見事な造形物を作り上げる作家の技術と美的センスはずば抜けている。バーナーワークという技法でこれらのガラスオブジェは作られるのだそうだがまるで生きているような力に溢れている。

 

生命力の美しさ

ガラスという素材を加工して作られるのは菌類やウィルス、細菌といった眼に見えない「生命の在りよう」なのだという。上に向かって伸びて行くもの、回りに広がって行こうとするもの、固まろうとするもの、生命力が発する色々な動きを見事にガラスで表現していてその繊細さには驚愕する。またガラスの特性を生かすように作品には様々な角度や強さのライトがあてられていて反射や乱反射が更に美しい趣を作品から醸し出させているのも見どころだ。もうすぐ終了なのでまだ見てない方は是非見に行ってもらいたい展覧会だ。

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上に向かって触手をのばす菌ような動きを感じる作品。

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細いガラスの組み合わせと積み重ねが美しい生命を持つ。

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吊るされた沢山のガラスの玉はまるで花粉のようでもある。

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ガラスのボールに光をあてて様々な乱反射を作り出す。

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細菌が広がり続けるような不思議な動きを表しているようだ。

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顕微鏡で覗いた世界にでも存在していそうな奇妙な集合体。

 

 

恵比寿活性化祭り

恵比寿映像際

2月10日から26日まで第9回恵比寿映像際が開催中だ。マルチプルな未来というサブタイトルで開催されているが今年から東京都写真美術館だけでなく日仏会館、ザ・ガーデンルーム、恵比寿ガーデンプレイスセンター広場、地域連携各所で様々な企画が進行している。

 

 

MEMギャラリーにて

映画祭の方に行く前に恵比寿のNADIFFにあるMEMギャラリーに行ってみた。今までの2階から3階に引っ越したというギャラリーは前よりも広くなったが、現在は連携企画で映像を見せているのでギャラリー中央に壁が建っていて全貌は掴めず。壁面ではMelting Point 2と題して5人の日本人映像作家の作品がオムニバス形式で上映されていた。また恵比寿地域の他のギャラリーなどを回れるスタンプラリーも行っていて映像際を中心に恵比寿の街を盛り上げる仕掛けが盛りだくさんだ。26日までなので是非恵比寿に行って映像体験をしていただきたい。

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5人の作家の映像作品を見せる企画展。

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スタンプラリーでスタンプを集めてオリジナルグッズをGET!

 

 

森山大道写真展「Odasaku」

写真と小説を交錯

中目黒のPOETIC SCAPEギャラリーにて森山大道写真展が3月5日まで開催中だ。

「Daido Moriyama: Odasaku」と題された展覧会では無頼派の作家、織田作之助の短編小説「競馬」と大阪で撮影された森山大道の写真が交錯する。写真と小説を交錯させることにより誕生したのはまったく新しい表現力を備えた「書物」なのだそうだ。

 

出版記念として開催

その新しい「書物」の出版記念を兼ねて開催される展覧会では「書物」に収録されている森山大道の作品プリントやこの展示のために新たに製作されたシルクスクリーン作品などを交え一冊の「書物」の中で拮抗する森山大道の写真と織田作之助の言葉をギャラリー空間にて体感することが出来る。緊張感溢れる森山大道のゼラチンシルバープリント作品を見て欲しければ買うこともできるチャンスである。

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大道と織田の交わった新しい表現力を備えた「書物」。

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森山大道の写真とシィルクスクリーンがうまく構成された展示。

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ギャラリー奥には他の写真集なども置いてあって買うことが可能。

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ゼラチンシルバープリントで白黒の世界がシャープに表現される。

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poetic scapeは6年前にオープンした写真専門のギャラリー。

ギャラリーのコレクション展

まるでアートの詰め合わせ?

1996年にオープンした小山登美夫ギャラリーに初めて行ったのはもう20年近く前になると思う。村上隆奈良美智といった世界に羽ばたいた作家もこのギャラリーでスタートしたのだが今でも沢山の将来有望な作家を育てている優れたギャラリーだ。その小山登美夫ギャラリーが今まで扱って来た様々な作家達の作品から選りすぐりのものをコレクション展として企画した。まるでアートの詰め合わせ?松花堂弁当?とにかく見応えがあって面白い企画展だ。

 

巨匠から若手まで様々

ダミアン・ハーストやリチャード・タトル、デヴィッド・リンチ大宮エリー、佐藤翠、長井朋子、廣瀬智央、風能奈々、山本桂輔など全18名の優れたアーティスト達の作品が集結した企画展が出来るのも小山登美夫ギャラリーならではだがなんと岡本太郎の作品まであって驚いた。それにしてもオープン以来小山登美夫ギャラリーは本当に様々なアーティスト達を扱って来たのだなと改めて感心してしまう。小山登美夫さんはどんな作家でも先入観なく公平にその作品が本物であるか否かにこだわってきた素晴らしい目利きだと思う。

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大宮エリーの作品、大胆に思い切りよく描いていてる。

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ダミアン・ハーストのエディション作品はかなり高価だ。

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映画監督デヴィッド・リンチのアーティストとしての作品も取り扱っている。

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佐藤翠さんの大作は花柄のカーペット?

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岡本太郎のエディションは迫力のある書の作品。

 

 

自覚する夢

面白いテーマ

白金の児玉画廊にて3月11日までグループ展、ignore your perspective36「明晰夢」が開催されている。夢の最中にそれが夢だと自覚して思うままに行動することを「明晰夢」というのだそうだ。そういえばごく希にそういう時もあるなと思いつつそれぞれの作品を見て行く。我々は人生の約半分近くを眠って過ごす訳だが考えてみれば夢はほとんどコントロールの出来ない世界だし面白いテーマだと思った。

 

夢は永遠の課題

古今東西、心理学者はもちろん、作家、音楽家、アーティストなど様々な人々が夢を課題としてきた。夢とはいったいなんなのか?それが分からないから夢は人間にとって神秘的で謎めいた世界なのだと思う。今回で36回目を迎えるこのグループ展だが毎回のようにテーマに沿って作家が様々な作品を展開してくれるので大変に見応えがある。実力のあるリピーターの作家が多い中、今回が初めての出展となる戸田悠理の作品も注目だ。一度に様々な作家の作品が見れるこうしたグループ展はお勧めの展覧会である。

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垂れ幕のような作品だが不思議なインパクトがある。

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今回が初の出展という戸田悠理の作品はネットの夢世界?

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独特な手法で描かれる絵のぼんやりとした印象と質感は面白い。

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動きを感じる作品は異質な次元世界の出来事のような感じだ。

 

 

ホテルで見るアートフェア

第2回目のフェア

2月11日12日の2日間、東京汐留のパークホテルで現代アートのフェア「PARK HOTEL TOKYO 2017」が開催されている。今年が2回目のこのフェア、アート大阪との連携で関西のギャラリーが多く東京のギャラリー数の約2倍が関西から出展している他、台湾と韓国のギャラリーも参加している。「現代アートのこれまで・これから」というテーマで老舗ギャラリーから次世代の作家を紹介する中堅ギャラリーが集まっている。

 

新人作家の作品を買うチャンス

もちろんアートフェアなので作品は全て展示販売している。プライスシートが用意されているので気になったり気に入った作家がいたら値段もチェックしてみると面白い。

まだ若手の新人作家は値段もそんなに高くないのでアートを買いたいという人には良いチャンスだと思う。そして買う気で眺めるとアートの見方も真剣味を増すというもの。

僕はまだ20代という高木智子さんという作家の作品を思わず衝動買いしてしまった。

 

ホテルの部屋でアートを見る

昔、ニューヨークでグラマシーアートフェアというホテルを使ったアートフェアがあってとても面白かった。今は改装されて高級ホテルになったグラマシーパークホテルだが昔はまだ安めのホテルだったのだがその部屋の中に各ギャラリーが様々な工夫でアート作品を展示し販売していた。PARK HOTEL TOKYOはその頃のグラマシーみたいに安価な感じの部屋ではないがそれでもギャラリーの無機質な空間でアートを見るのとは違ってまるで自分の部屋でアートを見るような臨場感がある。それに部屋から見える東京の景色も素晴らしいのでお勧めします。

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ベッドに作品を平置きにしたり作品を自由に展示している。

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部屋のテレビはビデオ作品の展示に使用。

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不思議な動物が眠っているオブジェもベッドの上だとリアルだ。

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東京から小山登美夫ギャラリーも参加している。

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窓から見える東京の風景と手前に展示されたアート作品。

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独特な色と質感に衝動買いしてしまった高木智子さんの作品。