モダン・ラヴァーズ

中村ケンゴ展

中村ケンゴさんの作品を買わせていただいたのはもうかれこれ10年以上も前のことになる。日本画の手法で現代的な絵画にアプローチする作風は面白くて日本画の艶のない色面でアニメの形やアパートの見取り図をモンドリアン風に描いた作品などいくつかコレクションさせてもらった。そんな彼がMEGUMI OGITA GALLERYで展覧会をしているというので出かけてみたがすごい力作で驚いた。西洋絵画の図柄を出力してその上から日本画の手法で描きこんでいるらしいが素晴らしい絵画作品になっている。展覧会は12月22日までなのでもしも行ける方は是非みに行って欲しい展覧会である。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181221122121j:plain

雲だろうか、色といい形といい、描きこみの具合といい素晴らしい。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181221122153j:plain

こちらは印象派などの絵に出てくる様々な花を一緒に描いた作品。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181221122235j:plain

西洋絵画のモチーフをたくさん並べた作品。日本と西洋というテーマがあるように思う。

ガゴジアンギャラリー

世界一のギャラリー

チェルシー地区には世界一のギャラリーであるガゴジアンギャラリーのギャラリースペースが二つある。ガゴジアンギャラリーはその規模、取り扱い作家の数の多さと質の高さなどにおいて間違いなく世界一番のギャラリーでアートフェアで僕はまずガゴジアンのブースを見てから他を見るようにしている。なぜなら今のアート界の傾向、熱量などがガゴシアンギャラリーを見ると最もよくわかるからだ。今回も体育館というかとにかく広いギャラリースペースに話題の作家をフィーチャーしていたのが印象的だったが世界のアート市場をリードするこのギャラリーからは常に目が話せない。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181220173956j:plain

超人気作家のマーク・グロッチャンの作品展を開催していた。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181220174206j:plain

広大なギャラリースペースに並ぶ作品、作家には嬉しい空間だ。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181220174249j:plain

抽象画というか、新たな抽象表現を目撃している気がした。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181220174334j:plain

自然光はたっぷりと入るギャラリースペースは理想的な空間である。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181220174424j:plain

小さめのペーパーに描いた作品。きっとこれでも数千万円?

ザハ・ハディット

新しいエリア

ニューヨークのギャラリー街といえば昔はソーホー今はチェルシーとなるがその新しいエリアのチェルシー地区も近年新たに開発が進んでいる。思い起こせば僕がまだニューヨークに住んでいた1990年代終わりころにポーラ・クーパーギャラリーがコマーシャル化されつつあったソーホーからチェルシーへと移転した最初の有名ギャラリーだったと思う。あれから20年あまり、今のチェルシーには世界最高峰のギャラリーがミュージアム並みの広さのスペースを構え、信じがたいほど高級なコンドミニアムが立ち並ぶエリアへと成長した。そんなチェルシーに日本でもオリンピック競技場の件で話題に上ったザハ・ハディットさん建築の高級コンドミニアムとその隣のハイライン下に作られたギャラリーコンプレックスが誕生した。アートビジネスとマネーで進化を続けるチェルシーの今後にも更に注目し続けたい。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181219115028j:plain

ザハ・ハディットさんデザインのエレガントな曲線のコンドミニアム

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181219115105j:plain

1階では今は亡きザハさんを記念する特別展示が開催されていた。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181219115153j:plain

この界隈で幅を効かすのがもう老舗となったカズミンギャラリー。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181219115253j:plain

イギリス人のポールが経営するカズミンギャラリーは数カ所もある。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181219115341j:plain

カズミンにてブランクーシデュシャンの展覧会を企画していた。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181219115428j:plain

ハイライン下に作られたギャラリーコンプレックスの長い廊下。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181219115512j:plain

廊下の右左に連なるギャラリーが意欲的な展示をしていた。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181219115604j:plain

カズミンではジョエル・シャピロの彫刻を展示していた。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181219115713j:plain

それぞれのギャラリーが独自の打ち出し方で展示が特徴的だった。

MOMAその2

名画を見つめて

MOMAこと、ニューヨーク近代美術館には歴史に残る沢山の名画がある。モネの睡蓮もあるしピカソのアヴィニヨンの娘たちやゴッホマチスモンドリアンなどもある。絵はガラスのある額に収まっていない作品も多いのに驚くほど近くで見ても大丈夫だし写真撮影は自由だし、絵の前には心地よいソファが置いてあるので座ってずっと眺めていてもいい。そんな本物の素晴らしいアートと一緒にくつろげるというのもMOMAの魅力だと思う。ということで今回はアートを見る人やアートの前でくつろぐ人をスナップしてみた。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181218101052j:plain

アンリ・ルソーは僕の大好きな作家の一人だ。ルソーを見る少女。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181218101141j:plain

マチス肖像画。色彩、構図、考察的な描き方など素晴らしい。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181218101230j:plain

ゴッホの絵はマチエールと色彩が凄いが絵の具の艶がいい。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181218101327j:plain

以前には見たことのなかったゴーギャン。新たなコレクション?

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181218101410j:plain

20世紀の絵画史に残る名作アヴィニヨンの娘たちをじっと眺める。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181218101445j:plain

マチスによるこの名作もMOMAが所蔵している。いい絵だ。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181218101545j:plain

フェルナン・レジェの絵画を見つめるカップル?

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181218101632j:plain

モンドリアンの記念すべき1枚もMOMAの大切なコレクション。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181218101713j:plain

ピカソを眺める女性。何を思っているのだろうか。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181218101744j:plain

モネの睡蓮は大人気の1枚。大作の前にはいつも人が絶えない。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181218101828j:plain

アートフェアでも注目を集め始めているルネ・マグリット

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181218101900j:plain

ホアン・ミロの絵画を座って眺める人。名画を独り占め気分。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181218101944j:plain

ドナルド・ジャッドの絵画は見る人を瞑想へと誘うかのようだ。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181218102034j:plain

こちらも近代絵画の金字塔、ジャクソン・ポロックの1枚。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181218102107j:plain

好きな作家の一人、フィリップ・ガストンの絵画もある。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181218102139j:plain

アンディー・ウォーホルによる巨大な「最後の晩餐」の絵もある。

MOMA

ブルース・ナウマン

ニューヨークといえば有名なのがニューヨーク近代美術館、通称MOMAだが今回は企画展としてブランクーシブルース・ナウマンをやっていた。ブランクーシというと研ぎ澄まされたフォルムへの美意識と素材の出会いを作品にした作家でどことなく仙人のような孤高の存在的なイメージを勝手に持っている。ブルース・ナウマンに関していえばコンセプチュアルアートの作家だが作品は時に難解な感じがする作家だ。コンセプチュアルアートを否定はしないけど僕はどんな作品でもどこかに美意識的な要素を探してしまうのでまあ、偏った見方をしているのだと言えるのかもしれない。いずれにせよ、こういった難しい作家の展覧会を大々的に企画展として開催するMOMAには敬意を評したいと思う。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181217160814j:plain

MOMAチケットカウンターに飾られたブライス・マーデンの作品。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181217160938j:plain

ブランクーシの作品のお部屋があってとても神聖な感じがした。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181217161007j:plain

ウルトラマンは左の彫刻からインスパイヤされたのだと思っている。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181217161111j:plain

ブルース・ナウマンの展示。見ただけではわからない作品もある。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181217161212j:plain

展示室は空いていた。やはりわかりにくい作家なので人気ない?

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181217161251j:plain

こういう作品もあるのだが作品の意味深いところにあるはず。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181217161348j:plain

立体作品や動く作品、大きなインスタレーションなど多数あった。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181217161419j:plain

ブルース・ナウマンというと僕の頭に浮かぶのがこのネオンの作品。

 

マイアミアートバーゼルリポートVol.11

アンディー・ウォーホル展

マイアミのアートフェアを後にして例年通りニューヨークに来たが今年はとにかく寒くて毎日気温は氷点下。それでも、防寒着に身を包みこの秋冬最も話題のアンディー・ウォーホル展を見るためにホイットニー美術館へと向かった。実に29年振りだというアンディー・ウォーホルの大規模なアメリカ国内での回顧展となるそうだがやはりホイットニー美術館の実力を感じるような壮大な回顧展だった。コマーシャルアーティストだった時代の作品からポップアートへと移行するウォーホルのアーティストとしての軌跡を十分すぎる作品数で見せてくれる展覧会は圧巻だった。コカコーラやコミック、マリリンやエルビス毛沢東モナリザ、そして晩年のセレブのポートレイトまで作品数も半端なかったけど作品の大きさ、規模が凄くて一体どうやってミューアム内に運び込んだのかと思うような作品がいくつもあった。来年まで開催しているのでこのアンディー・ウォーホル展はかなりオススメだ。グッゲンハイムでもHilma af Klintという聞いたことのない作家の展覧会を開催していたが100年以上前にここまで先進的な絵を描いていた作家がいたとは驚きだった。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181216164116j:plain

ドル紙幣が並ぶシルクプリント作品。お金もポップアートなのだ。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181216164159j:plain

有名なキャンベルスープの缶詰。全種類あったのではないだろうか。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181216164238j:plain

コマーシャルアーティストとしてイラストを描いていた頃の作品。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181216164309j:plain

アメリカを代表するイメージの一つ、コカコーラだ。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181216164342j:plain

ケネディーの葬儀で悲しむジャッキーの肖像画もあった。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181216164425j:plain

バスキアとは仲良しだったウォーホル。コラボで作品も作っている。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181216164509j:plain

様々な作品がランダムに飾られた壁面。会場は混んでいた。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181216164553j:plain

入り口に展示されているカモフラージュペインティング。巨大!

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181216164633j:plain

30は1よりもすごい!というタイトルのモナリザが30並んだ肖像画

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181216164742j:plain

大きなトリプルエルビス。数百億円はするだろう名作である。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181216164832j:plain

初期にはアメリカンコミックも題材にした作品がある。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181216164905j:plain

セレブリティーのポートレイトが並ぶ部屋は1階にあった。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181216164937j:plain

フランク・ロイド・ライト設計にグッゲンハイム美術館

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181216165017j:plain

螺旋状にスロープで上がる館内の構造はユニークな作りである。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181216165104j:plain

Hilma af Klintという作家の展覧会風景。作品は100年以上前に描かれた。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181216165201j:plain

色彩がとても美しくモダンで100年も前に描かれたのが信じがたい。

マイアミアートバーゼルリポートVol.10

NADA

ギャラリーやアートディーラーなどが所属するニューアートディーラーズアライアンスが企画しているアートフェアNADAはマイアミ以外にもニューヨークなどでも開催されるフェアである。歴史もあるしそれなりの権威もあるフェアだと思うがギャラリーとディーラーが主催するだけに展示作品は作家の個性が強いものが多く時に見ててあまりにも荒削りだったり地味だったりもする。このフェアも昨年からはアイスパレススタジオなるお洒落な会場に移転して開催しているが今回もすぐに売るのが難しい作品が多かったように思う。バーゼルやアートマイアミがアートの売れるフェアで派手すぎるというのもあると思う。ここでは腰を据えてギャラリーオーナーやディーラーなどとじっくり話せるチャンスを生かすのがいいかもしれない。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181215165844j:plain

いかにもマイアミという感じのアイスパレススタジオのお庭。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181215165935j:plain

個性的な作品が多くて面白いが時に難解すぎたりもする。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181215170027j:plain

ギャラリーが一押しの作家の作品を展示販売する場である。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181215170106j:plain

ブックショップ的なギャラリーも展示販売を行っていた。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181215170138j:plain

この絵はギリシャの女性作家だというがなかなかいいと思った。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181215170231j:plain

この陶芸作品もいいなと思ったが大きいので運ぶのが大変かも?

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181215170335j:plain

意欲的な作品展いいが多いので作家の制作意図など聞くのもいい。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181215170428j:plain

ギャラリーのスタッフが常駐しているので気軽に話しかけられる。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181215170508j:plain

メディアアートも近年増えて来ている。展示方法もユニークだ。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181215170545j:plain

NADAショップでは色々な限定アイテムを販売していた。

f:id:hynm_ryota_tanabe:20181215170628j:plain

中庭にはカフェやくつろげるスペースも充実していた。