3331 ART FAIR

アーツ千代田にて開催

3月6日から10日まで末広町にあるアーツ千代田で「3331 ART FAIR」が開催されている。今年も沢山の日本人作家や海外の作家、ギャラリーや企画展の展示が展開していた。若手では僕も絵をコレクションしている富田正宣の作品もあったし過去に伊勢丹で展示をしてもらったことのあるダンボールで立体作品を作る玉田多紀さんの作品もあった。NY時代からの知り合いの日比野克彦さんの作品も企画展に展示してあって久々にその素晴らしい立体作品のパワーを感じさせてもらった。日本のアートを盛り上げて少しでも先に進める為にも日本人作家をサポートする為にもアーツ千代田とこの「3331 ART FAIR」はとても重要な存在である。

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平面作品、立体作品、インスタレーションなど様々な作品がある。

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僕もコレクションしている富田正宣の作品。素晴らしい色使いだ。

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いいなと思った下出和美さんの作品。すごく細く描かれている。

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かなりのサイズ感の立体作品もあって作家の意気込みを感じる。

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不思議な絵だが、色合いやコラージュの仕方にセンスを感じた。

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この作品もなんかいいなあと思った。西永怜央菜さんの作品。

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フェアの中の企画展「遊殺・以後」にて日比野さんの作品発見!

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企画展「遊殺・以後」には日比野さん以下5名の作家が参加していた。

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ダンボールでユーモラスなオブジェを作る玉田多紀さんの作品。

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ど直球な油絵みたいなのが新しくていい感じだった川田龍さんの作品。

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この立体作品は素材を見て驚いた「ケント紙」紙でできているのだ。

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小坂まなぶさんという作家だがこのディテールは紙だとは信じがたい。

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メディアアート作品のインスタレーションで作品鑑賞する人たち。

Prologue of Trance Reality

トランスリアリティ

3月14日まで丸の内の丸ビルにあるH.P.FRANCE GALLERY MARUNOUCHI にて山口真人による「Prologue of Trance Reality」が展示されている。縁あって知り合いでもある山口さんの展示であるが様々なものが機械化され続ける現代において機械によって制作をするというユニークなアプローチでペインティングを完成させる作家さんだ。「トランスリアリティ」と名付けた表現活動は「人類と機械」「物理空間と仮想空間」という対極にある概念を融合させて視覚化する試みだという。モチーフや顔料の量などは作家が決めるがそのあとは独自に開発した作画マシーンとでも呼ぶべき機械が絵画を制作するのである。機械が描き出す絵画世界はプログラムの乱数によって想像が難しく結果として予想もしないような人間と機械の融合としての作品が作り出される。デジタルイメージを導入した絵画やコンピューターや機械などの様々な手法を使ったメディアアートも増えてきた中でこのような新たな表現の今後の動向を見守りたいと思う。

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モチーフの女性の顔もネット上で検索したイメージだという。

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予測不可能な人間と機械の融合を可能にする作画マシーン。

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機械によって繰り返し塗りつぶされた画面にイメージが浮かび上がる。

国津神

天明屋尚の新作展

3月30日まで市谷にあるMizuma Art Galleryにて2年ぶりとなる天明屋尚の新作展「国津神」が開催されている。今まで戦国時代の大名や江戸時代の傾奇者など日本の祝祭的な美を題材に取り上げて作品を作ってきた天明屋の今回のモチーフは「国津神」である。「国津神」とは高天原から天降った天津神とは対局の古来から日本の地に土着する荒ぶる神のことだという。それぞれに神獣や雲に乗った8つの神々の肖像は実に力強く、そして丁寧に美しく描かれて迫力も満点だ。ギャラリー内には壁に沿って塩が積まれ中央には神社の御神体に着想を得た立体作品が置かれ左右には小さな祠が据えられている。神々と塩に囲まれ御神体が真ん中に据えられた空間はまるで神聖な小宇宙のようだ。日本の美意識、精神性、宗教観など改めて感じつつ見られる独創的な展示となっている。

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塩の上に据えられた御神体に着想を得た立体作品と両脇の光る祠。

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壁に沿って大量の塩が積まれた壁面に神々の絵が展示されている。

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実に丁寧にしかし力強く描かれた神々は個性的で美しい。

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8つの神々も独創的な姿だが神々のまたがる神獣などもユニークだ。

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雲に乗って現れた神はよく見ると現代的な顔つきをしている。

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透き通る青色の祠はライトボックスに置かれているので光って見える。

島々をなぞる

シェアオフィス

神楽坂にオープンしたシェアオフィス施設の「faro」にあるギャラリースペースで3月23日まで寺本愛の個展「島々をなぞる」が開催されている。以前にも見たことのある作家だが大学で美術と服飾を学んだ経歴から作品には服飾というテーマで人物像が描かれる。独特の白黒のドローイングは漫画のようなファッションイラストのような不思議な雰囲気だが薄く着色されることもあるそれらの作品は物語の一コマのような感じもする。今回は沖縄での展覧会のために沖縄の文化を考察しつつ作品制作をしたそうだが歴史的に様々な変化を強いられてきた沖縄を前にイメージが湧きにくかったそうだ。そんな時に戦前の平和な沖縄の写真を掲載するウェッブサイトに出会い普遍的な生活を送る沖縄の人々を見つけてそこからインスピレーションを得たそうだ。服飾文化に深くつながりを持ちつつも普遍的な人間の営みを描こうとする作品は実に独創的である。

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懐かしい昭和の雰囲気がする風景と人物の絵である。

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格子状の線の組み合わせと人物の不思議なポーズが印象的だ。

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薄い着色のある肖像画も服装のディテールが見事に描かれている。

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謎の行動をする人物像。瞳が3つある目が特徴的である。

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まるで映画か小説の一場面のような物語性を感じる絵である。

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白黒に薄いピンクの色彩のドローイングは非常に繊細に描かれる。

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漫画の画面のような画面構成の中で不思議な物語を演じる人物。

Beautiful Strangers in Ourselves

初の個展

白金の児玉画廊にて戸田悠理の個展「Beautiful Strangers in Ourselves」が3月30日まで開催されている。児玉画廊が定期的に開催してきたグループ展に2017年より数回ほど出展してきた作家の初の個展だ。近年インターネットを発想のきっかけにしたりデジタルイメージを絵画へと引用したような作品が目立ってきたように思う。戸田悠理もネット上から様々な画像検索イメージを集めてそれらを様々に加工して絵画作品を制作する。画像加工ソフトなどを使っても元の画像を改変してそれらを画面上に組み合わせて絵画作品にするのだがイメージによって描き方や素材感、マチエールなどを使い分けるテクニックは非常に細かい。絵画の伝統的な描くという手法にシルクスクリーンなども駆使しているので一見するとデジタルコラージュ作品かと思いきやまぎれもない絵画作品だというところが新しくて面白いと思った。

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この作品はまだ初期のもので油彩によって制作されているそうだ。

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不思議な景色の中に現れた不思議な人々はSNSを表現しているのか?

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今までグループ展のみの出展だった作家の最初の個展である。

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様々なイメージやパターンが散りばめられたカラフルな風景。

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表現するものによって描く手法を細かく変えているのが凄い。

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描く手法以外にもシルクスクリーンもうまく使ってデジタル感を出す。

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ユーモラスな人物がたくさん描かれているがカラフルで楽しい。

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まだ20代後半の作家だということで将来が楽しみである。

Gallery M

神田明神

お仕事を頼むこともあるイラストレーターのmio.matsumotoさんから案内が来たので神田明神にあるというGallery Mに行って見た。まさに神田明神の敷地内、ちょうど裏手に位置するビルの3階にGallery Mはあったが商売の神様の敷地内とは縁起がいい。MUVEILのデザイナーの中山路子さんが展開するブランドMのショップ兼ギャラリーというスペースは天井も高くて素敵な空間だった。Mの商品の展示販売はもちろんギャラリーとしても様々な展示をしているとのことだ。今回はイラストレーターのmioさんとドライフラワーのアレンジなどをする作家の高橋有希さん、そして刺繍のブローチなどを作るいとうゆうこさんの3人によるコラボレーション展が開催されていた。3人それぞれの作品も展示販売しいていたほか3人で作ったコラボ作品も展示販売していた。Mでは今後もギャラリーとして展示やワークショップなどを開催していくそうなので神田明神にお参りついでに是非訪れていただきたい。

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Mの生地を使ってmioさんがオリジナルのアクセサリーを制作。

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3人の作家によるコラボレート作品。とても素敵だった。

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Gallery Mの店内は天井も高くて開放感がありゆったりしていた。

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Mの商品が並ぶディスプレーラック。とてもおしゃれでした。

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今回のためにmioさんが描き下ろしたイラスト。Mの服を着ている。

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Mの新しいコレクションのカタログ。スタイリッシュで凄くいい感じ。

mmmmm-mmmmm.com

They have a mind of their own

追憶のような感情

5月18日まで南青山にあるRAT HOLE GALLERYにてHurvin Andersonの展覧会「They have a mind of their own」が開催されている。ジャマイカ系イギリス人の作家は2017年のターナー賞にノミネートされるなど注目を浴びている作家だそうだ。今回初めて見るのだが画面構成などに考察的な手法を感じさせる絵画は美術史を参照しつつも作家自身のルーツであるジャマイカにまつわる記憶や場所、時間などをテーマにしているという。カラフルな風景の中にどこか追憶のような感情を見ることができる気がする絵画であるし幾何学模様のようなパターンを用いたアプローチも印象的である。

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カラフルな色使いはとてもインパクトがあり赤い色が鮮烈だ。

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大小様々なペインティングが展示されたギャラリー内の様子。

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椰子の木らしきものが見えるがジャマイカの風景なのか。

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緑色が溢れんばかりに描かれた面白い構図の風景画である。

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太陽のフリシシグ木陰に佇む人物がひっそりと描かれている。

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幾何学的なパターンの繰り返しが画面にリズムを与えている。