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この夏、静かなギャラリーで白い壷と対峙してみる。

陶芸作品ではかたずけられない作品群。

7月20日から8月8日まで8/ART GALLERY/TOMIO KOYAMA GALLERYにて横山拓也「運動とテクネー」展が開催中だ。陶芸作品展というべきかオブジェ作品展というべきか。大皿や茶碗もあるが使うよりもむしろ見て楽しむべきオブジェ達という感じがする。特に大きな白い壷のような作品がギャラリーの奥に沢山並んでいてその姿は圧巻だ。よく見ると壷の上部にわずかな穴が空いているからやはり壷なのだろうか、しかし、壷として機能するようには作られていないと思う。焼物の既成概念に囚われていない自由奔放な作品表現が陶芸作品では納まりきれない広がりをそれぞれの作品に与えているようだ。また壷の白い磁器の表面の質感も独特で白の中にもグレーが混じっていたり様々な表情を見せている。茶碗のような作品にしてももちろん茶碗として茶の湯に使えるとは思うがそのいくつかは極限まで湾曲させて作られているので茶碗というよりもオブジェという方がしっくりくる気がする。

異なった形や大きさのこれらの陶器の作品はまるで作られたというよりもそうなるべくしてなったような力強い姿で迫って来る。

「テクネー」とは「テクノロジー」の語源。

展覧会のタイトルに使われている「テクネー」とは「テクノロジー」の語源となるギリシャ語だそうで人間が自然の中に真理を発見し開示する技術を指すのだという。粘土に少しづつ変化を加えながら素材の持つ運動を連鎖させて形を見出す「技術」がこの作家の制作姿勢であるという意味が込められているのか。素材との共同作業で既にある形に辿り着く作業とでもいうのだろうか、そういった必然性の持つ説得力のような力を感じる作品である。

この夏はギャラリーで壷と対峙してみる?

この夏、静かで涼しいギャラリーで存在感十分な陶芸作品と対峙しながら色々と考えたり、または心を無にしてただ眺めるというのも面白いのではないかと思う。

www.hikarie8.com

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ギャラリーの奥にズラリと並ぶ白い壷の景色は圧巻。

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白い大皿も使うというよりも眼で楽しむ感じがする。

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深く力強い色と湾曲した形が茶碗の枠を超える。

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重厚な白い壷の表面は繊細な表情を持つ。